旧市街の第三の丘にあり、ヴァレンス水道橋のすぐそばに建つシェフザーデ・モスク(Şehzade Camii、「皇子のモスク」)は、建築家ミマール・シナンが最初に手がけた大規模な帝国モスクです。スレイマン大帝が1543年、21歳で亡くなった最愛の息子メフメト皇子を偲んで建立を命じ、1548年に完成しました。シナン自身はこれを「見習い時代の作品」と呼び、のちにスレイマニエ・モスクやエディルネのセリミエ・モスクを築きましたが、一つのドームを四つの半ドームが囲む完全に左右対称の平面は、オスマン建築の重要な一歩です。訪れる人が少なく、礼拝時間以外は無料で見学できます。墓廟のある庭を含めて30〜45分ほどが目安です。
見どころ

正面と二本のミナレット
シェフザーデバシュ通りから見ると、中央のドームが半ドームや角の小塔の上へ段々に立ち上がる様子がわかります。高さ約55mの二本のミナレットにはそれぞれ二つのバルコニーがあり、浮き彫りの幾何学模様で飾られています。シナンがその後ほとんど用いなかった装飾です。

礼拝室
直径19m、高さ37mのドームは四本の太い柱と四つの半ドームに支えられ、視界を遮るもののない正方形の空間をつくっています。赤と白の石を交互に積んだアーチ、書道の円形装飾、ステンドグラスの窓のおかげで、室内はとても明るく感じられます。

半ドーム
中央のドームを十字に囲む四つの半ドームを見上げてください。この規模でこうした設計をしたのはイスタンブルで最初です。シナンは控え壁をアーケードのある外側の回廊に収め、全体のシルエットを軽やかにしました。
中庭と墓廟の庭
大理石敷きの列柱廊のある中庭は礼拝室と同じ広さで、清めの泉は後にムラト4世が寄進したものです。モスクの裏の墓地には、内部がカラフルなタイルで覆われた八角形のメフメト皇子の廟、イズニク・タイルで飾られた大宰相リュステム・パシャの廟、そしてイブラヒム・パシャの廟が並んでいます。
実用情報
ワンポイントアドバイス
入場は無料で、予約は不要です。礼拝室は、季節によって時刻が変わる一日5回の礼拝の間と、金曜は正午の礼拝が終わるまで見学できません。服装は、男女とも肩と膝を覆い、女性は髪を覆い、入口で靴を脱ぎます。庭の廟はモスクと開く時間が異なることがあり、扉が閉まっていたら管理人に声をかけてください。そのほかの見学マナーは、ガイド記事「イスタンブルでモスクを見学するには」をご覧ください。情報は2026年10月に確認したものです。
アクセス
Kalenderhane Mahallesi, Şehzadebaşı Caddesi, Fatih, Istanbul. 地下鉄M2線のヴェズネジレル(Vezneciler-İstanbul Ü.)駅から徒歩約5分、トラムT1線のラレリ・ウニヴェルシテ(Laleli-Üniversite)駅から徒歩10分ほどです。 グランドバザールからは、ベヤズット広場とイスタンブル大学を抜けて徒歩約15分です。
営業時間
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